古畑証言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 16:20 UTC 版)
「弘前大教授夫人殺し事件」の記事における「古畑証言」の解説
松永以外にも、検察側の求めに応じて出廷した古畑は白シャツの鑑定について詳細な解説を加えた。一審と同じく古畑は、白シャツの血痕は98.5パーセントの確率でSのものであると証言し、弁護側が主張した血痕の捏造についても否定した。引田鑑定との斑痕の色の食い違いも、個人の感覚であり問題にはならないと答えた。一審で弁護側が持ち出した「900人の被害者」理論に対しては、白シャツの血痕は動脈から飛散したものが付着したものとみられるが、動脈が損傷したBMQE型の人間が900人もいるものか、と反論した(しかし、鑑定書では古畑はそれを計算に入れていないので、弁護側の指摘が正しかったことになる)。 弁護側から、人血鑑定以前の段階を検査できなかったほどの微量の試料から、かくまで複雑な鑑定が可能であったのか、と追及された古畑は「他の方なら不可能かもしれません。しかし、私なら可能です」と断言した。また検察側も、過去に発生した殺人事件で引田が血液型の誤鑑定を犯していたことを挙げ、引田鑑定と「血液型に関して日本の、否、世界の権威者」古畑の鑑定のどちらを信用すべきかは明らかである、とした。 その一方で、事件直後の捜査で那須宅周辺から発見され、人血とされていた斑痕の数々については、古畑は「すべて血痕の付着の証明はない」と鑑定している。
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