取次と配本システムとは? わかりやすく解説

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取次と配本システム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 02:13 UTC 版)

書店」の記事における「取次と配本システム」の解説

書籍出版社から取次経て書店入荷する書店への入荷配本と言うが、配本される本の種類部数などは、取次側が決定するのが基本である(パターン配本)。配本された本は書店陳列され販売される委託販売制取っているので、一定期間過ぎて売れ残った本は取次経由して出版社返却される返本)。 このシステムメリットは、書店にとっては売れ残りリスク負わずパターン配本により仕入れ頭を悩ませる必要がなく値付けの手間がかからない出版社にとっては返本可能にしたことで書店販売引き受けてもらいやすくなり、物流書店からの代金回収取次代行してくれ身軽になれる、という点にある。 しかし現実には各者それぞれの不満もある。 書店パターン配本により、いらない本まで送られてくる。いる本が来ない。 特に中国・九州では、平成30年7月豪雨以降首都圏よりも3〜5日遅れて配本されることが常態化している。 特に小規模な書店では、取次配本大型店コンビニ重点的に行われているため、客を奪われてしまう。実際昨今版元初版部数全国書店に1冊ずつも行き渡らない部数のため、小規模書店初版時には配本されず、販売時期逸することが慢性化てきている。 新刊小規模な書店へと行き渡らないことで客足は遠のき、既刊雑誌まで売れなくなる。 配本される書籍原価定価80%と高く粗利が低い(ただし、仕入れリスク負っていない以上、リターン少ないのは当然とも言える)。 再販制度の元では値下げできないので、買い切りの本が売れ残る損切りできない出版社売上の4割とも言われる多数返本苦しんでいる。ひどい場合にはベストセラー出したにもかかわらず返品多数倒産してしまうことすらある(ベストセラー倒産)。これは書店リスク負わない仕組みのため、どうしても注文数が過剰になってしまうからである。これを防ぐため、出版社中には岩波書店のように買い切りしか認めないところもある。 全国書店への配本活性化させるはずの取次連動型POSシステムが、一部大型書店による更なるベストセラー寡占生み出し結果的に全国での販売冊数落ち込み、その一方で返本増大するという悪循環へと陥っている。そのため、出版社一部には流通書店介さずインターネットなどで直接自社販売を行うところも出始めている。

※この「取次と配本システム」の解説は、「書店」の解説の一部です。
「取次と配本システム」を含む「書店」の記事については、「書店」の概要を参照ください。

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