原因微生物は何かを考える。また感染症以外も念頭に置く
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/14 15:25 UTC 版)
「化学療法 (細菌)」の記事における「原因微生物は何かを考える。また感染症以外も念頭に置く」の解説
まず微生物側の要因として得意な臓器がある。例えば肺炎球菌は下部の呼吸器を好み感染をする。黄色ブドウ球菌は傷ついた軟部組織や血液の豊富な組織を得意として呼吸器、消化器、泌尿器は苦手である。経過も起炎菌の推定に役立つことがある。周術期管理において術後感染症の管理は非常に重要である。術後感染症、手術侵襲に対する軟部組織の感染症が多い。術後すぐに感染症を疑ったら溶連菌を、術後1週間くらい経過してから感染症を起こしたら黄色ブドウ球菌を疑うべきである。また宿主の要因というものも存在する。例えば髄膜炎などは年齢によって起炎菌が異なる。またこういった典型的でない場合に出会ったら、それなりの理由を考えるべきである。例えば免疫障害があるのかもしれない。例えば、好中球減少症があるのかもしれない。こういった日和見感染は化学療法後に起こりやすい。細胞性免疫障害はステロイドや放射線治療、HIVで起こりやすい。液性免疫障害は多発性骨髄腫などで起こりやすい。こういった、全身状態以外に外傷の存在で本来交通していない場所が交通しているなどといった解剖学的な理由も考えるべきである。また市中感染と院内感染の区別も重要である。
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