印象主義、原始主義の音楽とロシア・バレエ団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 14:31 UTC 版)
「近代音楽」の記事における「印象主義、原始主義の音楽とロシア・バレエ団」の解説
フランスではサン=サーンス、フォーレ、ショーソンといった19世紀後半より活躍した作曲家たちが、ワーグナーの影響を受けながらもフランス独特の音楽様式を確立していた。その様式のエスプリ(精神)は保ちながらも、音楽的には機能和声の放棄というまったく新しい語法を開拓したのがドビュッシーであり、ラヴェルと共に美術の印象派(印象主義)になぞらえて「印象主義の音楽」と呼ばれた。(どちらが先かという問題に対しては、関係項目を参照)。彼らは感覚的ではあるが高次倍音を取り込んだ新たな和声や、聴き手に視覚的な印象を想起させる色彩的で遠近法的な管弦楽法を生み出した。またドビュッシーによってはじめて多用された全音音階は、調性感覚を薄める音楽語法の一つとして注目され、以後多くの作曲家が追随した(全音音階は部分的な使用についてはグリンカなどにも先例があるが、繰り返し使用して一般に認知されたのはドビュッシーからである)。
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