千葉家とその周辺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:29 UTC 版)
「算法少女 (小説)」の記事における「千葉家とその周辺」の解説
千葉あき(ちば あき) 本編の主人公。13歳。父から手ほどきを受け、算法に特異な才能を見せる。娘らしい遊びや習い事より算法を好んでいるが、流派間の競争心に囚われている大人とは異なった目で算法を見ている。貧しい子供たちに無償で算法を教えていて、塾を開く夢を持っているが、そのための資金がない。家計も逼迫していて悩んでいるところへ有馬家から姫君の算法の指南役にと招かれ、不本意ながら足を運ぶことになる。 千葉桃三(ちば とうぞう) あきの父。上方出身の町医者で、特定の流派に属さない算法家。号は壺中隠者。進んだ算法を学ぶ夢を持って江戸に出てきたが、流派意識の強い関流の算法家に入門を断られ、今でも恨みに思っている。本人は壺中の隠者(世俗に惑わされず、内面の楽しみを追求する)を気取っているが、医師としては貧しい者を無料で診てやる人情家。たまにまとまった診察料が入ると算法の本を買ってしまい、家計はいつも逼迫していて妻や娘を心配させている。 千葉多津(ちば たづ) 桃三の妻であきの母。趣味に没頭する桃三を良く思っていない。あきには娘らしい習い事をさせたいと願っている。 桃三と多津の間には、あきの他に長崎に修行に行っているあきの兄がいるが、本編には登場せず消息が語られるのみである。 谷素外(たに そがい) 桃三の幼馴染。一陽井の号を持つ俳人で談林派七世。桃三と違って世事に長け、有馬家などの武家や文人に縁故を持つ。桃三とは損得抜きの間柄で、あきの算法指南役の件でも何かと千葉家の世話を焼く。盗用の疑いをかけられたあきの汚名を雪ぐため、和算書の出版を持ちかけ、『算法少女』出版の運びとなる。
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