北京オリンピックへの皇族出席について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:52 UTC 版)
「有村治子」の記事における「北京オリンピックへの皇族出席について」の解説
天皇や皇族が、時の政権や外国政府に政治利用されることを懸念している。 2008年の北京オリンピック開会式に向けて、中国政府が温家宝首相、王毅駐日大使らを通じて、皇太子・同妃夫妻の出席を日本側に非公式に打診していることが報道されると、同年3月27日の参議院内閣委員会で、1989年の天安門事件を受けて西側諸国が対中制裁をしていた中で「日本政府が天皇陛下の訪中を実施したことが、中国の国際的孤立化を打破する契機となり、これは日中二国間の範囲を超えた国際的効果があった」と中国の元外相 銭其琛が回顧録に記した見解を国会質問で引用し、中国政府による皇室の政治利用を警戒した。その上で、チベットにおける中国の人権抑圧政策に対して、国際世論の懸念が高まっているとして、2008年北京オリンピックの成功を国威発揚に最大限活用したい中国によって、日本の皇室が再び政治的に利用されないよう、慎重に判断するよう要請した。有村の質問に対し、岩城光英官房副長官は「諸般の事情を踏まえつつ慎重に検討する」と答弁した。4月2日、日本政府は中国の要請を受諾しない方針を固め、皇族の北京五輪開会式への出席見送りを決定した。
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