化学的物性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 19:20 UTC 版)
五フッ化リンは加水分解に対する反応性が極めて高い。湿った空気中および水との接触により激しく自発反応してフッ化水素(HF)とリン酸(H3PO4)を生じる。 PF 5 + 4 H 2 O ⟶ 5 HF + H 3 PO 4 {\displaystyle {\ce {{PF5}+ 4H2O -> {5HF}+ H3PO4}}} フッ化物イオン濃度の高い溶液中ではルイス酸として反応し、六フッ化リン(V)アニオン(PF6−)を生じる。このアニオンは六フッ化硫黄(SF6)およびヘキサフルオロケイ酸アニオン(SiF62−)と等電子的である。このイオンの共役酸であるヘキサフルオロリン酸(HPF6)はヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)と同様、直接脱水するのではなくHFが脱離してPF5に戻る。 水の存在下でのHF脱離により、ガラス表面は腐蝕する。 五フッ化リンの誘導体としては、エクアトリアル位のフッ素原子が水素原子に置き換わったフルオロホスフィン類、HPF4、H2PF3、H3PF2 が挙げられる。
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