動作補助
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:48 UTC 版)
パワードスーツ、ロボットスーツ、強化外骨格等ともいう。現在の医療での回復が見込まれない、脊髄損傷により歩行ができない人や、それ以外に病気などで歩行が困難な人を対象に、歩く動作を補助する目的で「ロボットスーツ」が開発されている。開発は、筑波大学大学院システム情報工学研究科の山海嘉之教授が中心となって行っており、ロボットベンチャーサイバーダインが設立され、「HAL」を製造している。イメージとしては小説「宇宙の戦士」などに登場する架空の兵器であるパワードスーツといったらわかりやすいかもしれない。福島第一原発事故後、「HAL」を原発作業員のために改良したロボットスーツを公開している。 また、松下電器産業が神戸学院大学総合リハビリテーション学部の中川昭夫教授らのチームと共同開発した半身麻痺患者のリハビリテーション用ロボットスーツは、健常な半身の筋肉の動きをセンサーで検知し、麻痺した側に装着した人工筋に伝えることで左右同じ動きを実現するもので、2008年の実用化が計画されている。 これらは通常「ロボット」と呼ばれる物と異なり単体での動作はなく、人間が装着することで機能し、医療・福祉関係のほかに、物流関係、工事現場など広く民生用への応用が期待される。軍事用に米軍がマサチューセッツ工科大学と共同で強化外骨格の研究をしているといわれる。また、人間の力を拡大するのではなく、手術などの微細な作業の際に人間の動きを縮小するマイクロサージェリー用のロボットも医療用に開発されている。
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