前情報技術世代の記録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/11 06:19 UTC 版)
記録における媒体としては、古くは石版や粘土板・木簡を用いた。最も素朴な物では、これらの媒体に文字ではなく絵を、または数を表す引っ掻き傷を記録した。後に文字が発明されると、それらの引っ掻き傷や絵・記号は文字に統合され、記録媒体のほうはパピルス・羊皮紙・紙などの軽くて携帯や保存が楽な物が発明され用いられた。 この時代において、文字は飛躍的に記録情報量を増大させ、知識や記憶を主観の外に残して、他の人と共有する事で、格段の文明の進歩が行われた。古代の著名な図書館として最大のものには、アレクサンドリア図書館があり、蔵書約80万冊を有した。同図書館では後の文化に多大な影響を残すも、情報の散逸が発生、折角の文明が後退する現象まで引き起こしている。 この時代には、書籍は主に巻物の形で、手で書き込まれたものであったが、ルネサンス期以降は、1450年ごろにグーテンベルクが活版印刷を発明し、印刷によって本がそれまでに比べて大幅に安価に手にはいるようになった。このことが、宗教改革や教育に大きな影響を与えた。
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