制動停止視距・追越視距
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 07:05 UTC 版)
「道路構造令」の記事における「制動停止視距・追越視距」の解説
制動停止視距とは、自動車が進行方向前方の障害物、あるいは対向車を回避するために、視認してからブレーキをかけて安全に停止できるまでの道路距離である。道路の視認性の観点で、道路構造令が定める上下歪曲限界は、制動停止視距の範囲内で、運転者の目線の高さにあたる道路の中心線上1.2 mの高さから、対象物である車線中心上にある高さ10 cmの物体の頂点を見通すことができることとしている。またカーブ区間では、道路内側の樹木などで道路の視界を損なうものがなければ、道路距離で一定の見通しを確保できるものとしている。制動停止視距の値は、運転者が対象物を視認してから制動開始に至るまでの空走距離と、制動開始から車が停止するまでの停止距離の合算値であるが、道路構造令における基準値は、湿潤状態の路面を考慮して、道路の設計速度の区分ごとに走行速度とタイヤと路面の縦すべり摩擦係数を設定し、反応時間を2.5秒と設定して基準値を算出している。 追越視距は、対向2車線の道路において、走行する自動車に追い越しの機会を与えるために、道路見通しで必要とする道路距離である。追越車が対向2車線道路の対向車線を利用して、追い越し開始から完了までに要する走行距離と、その間に対向車が走行した距離を合計した道路距離として計算される。
※この「制動停止視距・追越視距」の解説は、「道路構造令」の解説の一部です。
「制動停止視距・追越視距」を含む「道路構造令」の記事については、「道路構造令」の概要を参照ください。
- 制動停止視距・追越視距のページへのリンク