利点と欠点のメタ分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 18:09 UTC 版)
ラビ・ガジェンドランとデビッド・A・ハリソンが行った、Journal of Applied Psychology誌に掲載された12,833人の従業員を対象とした46件の在宅勤務に関する研究のメタ分析の結果、在宅勤務は従業員と雇用主に大きなプラスの影響を与えることがわかった。ガジェンドランとハリソンのメタ分析研究では、在宅勤務は従業員の仕事の満足度、知覚された自律性、ストレスレベル、管理職の評価する仕事のパフォーマンス、仕事と家庭の低い葛藤に、ささやかではあるものの有益な効果があることがわかった。また、在宅勤務は退職の意志(仕事を辞めたいという意向)を減少させる。在宅勤務には、仕事の満足度の向上、離職意向の低下、役割ストレスの減少が見られたが、その理由の一部には、仕事と家庭の対立が減少したことが挙げられる。さらに、在宅勤務による自律性の向上は、仕事の満足度を向上させる。 在宅勤務によって従業員のキャリアが損なわれたり、職場の人間関係が損なわれたりするのではないかと懸念する学者や経営者は以前から多くいたが、今回のメタ分析では、職場の人間関係の質やキャリアの成果に一般的に有害な影響はないことが明らかになった。実際に在宅勤務は従業員と上司との関係に正の影響を与え、仕事の満足度と退職の意志との関係は上司との関係の質に一部起因していることがわかった。高強度の在宅勤務(週に2.5日以上在宅勤務)のみが、従業員と同僚との関係に悪影響を与えていたが、仕事と家庭の対立は減少していた。
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