初代横須賀鎮守府庁舎
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「旧横須賀鎮守府庁舎」の記事における「初代横須賀鎮守府庁舎」の解説
明治20年(1887年)、横須賀鎮守府庁舎の建設が開始された。まず横須賀造船所に連なる丘陵部を崩して用地を造成し、庁舎建設が進められた。初代横須賀鎮守府の設計者は横須賀鎮守府建築部筆頭技師であった渡辺五郎であった。またやはり横須賀鎮守府建築部に在籍していた林忠恕が渡辺の設計を補助したと考えられている。林は明治10年(1877年)に完成した大審院庁舎など、官公庁の建築設計に広く携わっており、横須賀鎮守府庁舎は林が携わった最後の本格的な庁舎建築であった。 初代の横須賀鎮守府庁舎は明治23年(1890年)4月に竣工した。庁舎は煉瓦造二階建てであり、建物の中央部には車寄せを設け、中央部の軒上にはペディメントを設け大きく菊花紋章をあしらい、両翼には寄棟屋根を載せ、胴蛇腹を張り出させた、全体として左右対称形の歴史主義建築であった。なお初代の横須賀鎮守府庁舎の竣工後、横須賀鎮守府管下の官庁建築として木造の歴史主義建築が多く建設された。大正時代に入る頃からは、横須賀鎮守府管下で鉄筋コンクリート造の建物が建設されるようになってきたが、依然として煉瓦造りの歴史主義建築の建物の建設も続けられていた。
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