切り離された頭部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 05:47 UTC 版)
「シエナのカタリナ」の記事における「切り離された頭部」の解説
シエナの市民には、カテリーナの遺体を所持したいという望みがあった。部分的にその望みが叶った奇跡の逸話が語られている。彼女の全身遺体をローマから密かに運び出すのは無理だと分かった彼らは、彼女の頭部だけを切り離して袋に入れることにした。ローマ城外に出るときに衛兵に呼び止められ、袋の中身を開けさせられることになった。カテリーナは出生地シエナに遺体(少なくともその一部)を安置されたい筈だと強く信じていた彼らは、カテリーナに自分達を助けてほしいと祈った。彼らが(衛兵の前で)袋の中を開けると、現れたのは彼女の頭部ではなく、沢山のバラの花びらだった。そのままシエナに戻って彼らが再び袋を開けると、カタリナの頭部が元通りに入っていたという。この奇跡のため、聖カタリナの図絵にはバラを手にしているものがある。 頭部がシエナに運ばれると、当時まだ存命していた母親ラパ(89)がそのすぐ後ろを歩き、人々が行列をなす中ドミニコ会の教会までたどり着いた。母ラパは、ライモンド・ダ・カプアが娘の伝記を書くことに協力して、証言をした 。死蝋した頭部と親指はシエナの聖ドミニコ大聖堂に埋葬され、そこに安置されている。
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