処理過程での化石燃料の使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 07:35 UTC 版)
「カーボンニュートラル」の記事における「処理過程での化石燃料の使用」の解説
カーボンニュートラルの植物由来の燃料を作って利用したとしても、「製造・輸送の過程で少しでも化石燃料を使えば厳密にはカーボンニュートラルは成立しない。植物の栽培、伐採、製造・輸送などのすべての過程を製品ライフサイクルというが、ライフサイクル全体で排出量・吸収量を考え、そこで両者が同じ量になって初めてカーボンニュートラルになる。化石燃料は後述の通り、化石燃料の燃焼によって排出された二酸化炭素を地中に戻す手段が乏しく時間も長くかかるためカーボンニュートラルとはみなせず、化石燃料の燃焼によって排出された二酸化炭素のほとんどは大気中に残ると考える。そのため、化石燃料を少しでも使えば、「長期間地球を温暖化させる能力のある二酸化炭素」を大気中に長く滞留させることになる。実際、アメリカ合衆国で生産されるバイオエタノールは、生産段階で大量の化石燃料が使用されており、逆に環境負荷を増やす結果となっていることが指摘されている。結果的に、ライフサイクルアセスメントを通じてカーボンニュートラルを達成するには、再生可能エネルギーを導入するなど多面的な対策が必要となる。
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