准士官並びに下士官・兵卒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 20:35 UTC 版)
「イギリス軍の階級」の記事における「准士官並びに下士官・兵卒」の解説
准士官並びに下士官・兵卒の階級章は上腕部の袖章で表される。准士官は王冠、紋章を基本にした徽章で、上級軍曹から上等兵まではV字形の徽章で表される。兵卒には階級章が無い。 准士官以下の階級呼称、階級章及び階級数は兵科及び所属部隊によって異なる。以下に示すのは標準的な例である。イギリス陸軍においては、補給物資・需品等の管理は伝統的に部隊の古参下士官の職務とされており、補給担当下士官は一般に高位である。また、小隊先任下士官と分隊長が階級としては同一であるなど、階級数は他国と比較してやや少なめである。 イギリス陸軍では准士官は女王の認証状によって将校に准ずるとされる階級で、米陸軍のような独立した階級では無い。また"Warrant Officer"とは階級の区分であり、実際の階級名・階級章は各連隊等によりまちまちである。中には「連隊蹄鉄鍛冶伍長」「ヨーマン信号手」のような、そうと知らなければ准士官とはまず分からない階級名もある。1879年発行の認証状に"superior to that of all non-commissioned officers."とあることを根拠に、王立補給軍団付軍曹であるコンダクター(Conductor/補給調整官という程度の意味)が全下士官中の最先任とされている。ただし最先任とは言っても形式上の序列の話であり、米陸軍や陸上自衛隊の最先任下士官のような全下士官・兵を統括するような職責があるわけではない。 1等准尉(王立補給軍団付先任軍曹)(Warrant Officer Class One (Conductor)OR-9) 1等准尉(連隊先任軍曹)(Warrant Officer Class One(Regimental Sergeant Major) OR-9) 2等准尉(連隊補給軍曹)(Warrant Officer Class Two (Regimental Quartermaster Sergeant)、OR-8) 2等准尉(中隊先任軍曹)(Warrant Officer Class Two (Company Sergeant Major)、OR-8) 中隊補給軍曹は歩兵部隊ではColour Sergeant、それ以外の部隊ではStaff Sergeantと呼ばれることが多い。いずれの場合も中隊司令部の幕僚要員であり、下士官としては高位である。また、イギリス陸軍では中隊補給軍曹またはそれ以上の下士官を単に"Sergeant"と呼ぶことはたとえ将校であっても非常に失礼なことであり、"Staff sergeant"、"Colour Sergeant"あるいは"Quartermaster sergeant"などのように必ず明確に区分した呼称が用いられる。Colour Sergeantは直訳すれば「軍旗軍曹」となることからも分かるように、元々は中隊の旗手であり、現代でも式典等では旗手役を務めることが多い。 上級軍曹(旧日本陸軍にならって曹長と訳されることが多い)(中隊補給軍曹)(Staff Sergeant/Colour Sergeant、OR-7) 軍曹(小隊先任軍曹/分隊長)(Sergeant、OR-6/OR-5) 伍長/砲兵伍長(Corporal/Bombardier、OR-4) 上等兵(Lance-Corporal/Lance-Bombardier、OR-3) 兵卒(Private 等(兵科及び所属部隊によって呼称が異なる)、OR-2)
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