再検討の科学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:37 UTC 版)
「チャールズ・サンダース・パース」の記事における「再検討の科学」の解説
パースは数学を哲学よりも一般的・普遍的・抽象的な学問分野とみなした。 彼は生涯を通して何度か哲学の分類を試みているが、1902年以降の最終版の分類では、彼は哲学を二種類、すなわち「第一哲学」(philosophia prima) と、「最終哲学」(philosophia ultima) ないし「綜合哲学」(synthetic philosophy) に分けている。 第一哲学の本質を上手く捉える用語として、パースはジェレミ・ベンサムのcenoscopy (coenoscopy) を採用している。cenoscopyは「共通のものの観察」を意味するギリシア語のκοινοσκοπιάに由来する。この名称の通り、パースは第一哲学を、特殊な実験を行わず、人間の日常生活における観察から得られるデータに基づく実証学として捉えていた。第一哲学はさらに現象学、規範学、そして形而上学に分類される。cenoscopyに対置されるのが、実験や探索などの特殊な観察方法に基づくidioscopy、すなわち特殊科学である。idioscopyは「固有なものの観察」を意味するギリシア語のιδιοσκοπιάに由来する。最終哲学ないし綜合哲学の仕事は、それぞれの特殊科学の成果を統一的な視点から綜合することである。
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