再利用問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 08:23 UTC 版)
合成樹脂はごみではなく石油化学資源として再利用しなければならない。1992年11月には日本・アメリカ・ドイツ・オーストラリアの4カ国がPSフォームのリサイクルについて情報交換を密にして積極推進することで合意するなど、国際的な枠組みでも取り組みが行われている。一般に見られる白いPSフォーム(発泡スチロール)は着色料や加工助剤などが使われていないため、再利用には適した材料である。 PSフォームは、家電用は販売店を、魚箱用は公共卸売市場を通したリサイクルシステムが構築され、PSPではスーパーマーケットや消費者団体または自治体が主体となった回収が浸透している。運送効率を向上させるスクラップの減容も、加熱し半溶融状態にするなどの方法が取られ、1/20 - 1/50への体積圧縮が施される。PSフォームのマテリアルリサイクルとサーマルリサイクル合計の再生利用率は80 %を超える。 その一方で水に浮くという性質から目立つ漂流・漂着ごみとなり、さらに自然分解されず生態系への影響が懸念されるとして、海洋汚染問題の原因ともなっている。
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