内容・方法・カリキュラム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/07/04 14:41 UTC 版)
「開発教育」の記事における「内容・方法・カリキュラム」の解説
『いきいき開発教育-総合学習に向け[カリキュラムと教材』(開発教育協議会、2001年)には開発教育の12のテーマについてそのカリキュラムの事例が紹介されている。12のテーマとは、子ども、文化、食、環境、貿易、貧困、識字、難民、国際協力、ジェンダー、在住外国人、まちづくり、である 。 これらのテーマをカリキュラム化する上で、それぞれのテーマの性格によりいくつか異なったアプローチが用いられる。 文化理解アプローチ:開発教育の前提ともなる人間の尊厳性や世界の文化の多様性を理解するためのアプローチである。子ども、文化などのテーマを学習するうえでとくに有効である。文化理解だけでも学習を構成することができるが、以下の学習の前提ともなるアプローチである。 課題分析アプローチ:開発教育においては、地球社会の各地に見られる貧困や格差の現状を知り、その原因を理解することはその中心的な学習テーマである。貧困、識字、難民、ジェンダーなどの課題において、その原因や構造を発見するためのアプローチであり、4番目の課題解決アプローチへとつながっていく。 関係理解アプロー:私たち自身あるいは身の回りのものが、開発をめぐる問題や地球的な課題とどのような関わりにあるのかを理解するアプローチである。貿易、環境、食、ジェンダーなどの学習ではこのアプローチが採用される。 課題解決アプローチ:特定された課題について、これをどのように解決していくかを考えるアプローチである。上記の(2)や(3)の学習に引き続き、一連の学習の最後に行われることも多い。国際協力、在住外国人、まちづくりなどのテーマではもっぱらこのアプローチが採用される。 開発教育のカリキュラムにおいて特徴的なことは、内容も大切であるがそれ以上に方法を重視していることである。なぜなら開発問題においては解決に向けての唯一絶対の回答がないことが多く、学習者が自ら答えを見出していくプロセスが重要であるからである。そのため参加型学習あるいはワークショップと呼ばれる手法が用いられる。 それらは、ロールプレイ、ディベート、ランキング、フォト・ランゲージ、シミュレーションなどの手法である。また、発表、対話、実習、見学、調査、スタディ・ツアー、ワークキャンプといった学習活動も広く採用される。
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