兵士、そして王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 02:45 UTC 版)
しかし、カルはヴァルーシアに残るつもりもアウトローに戻るつもりもなかった。彼は傭兵として王立軍に加わり、軍内で昇進していった。 30代となったカルは「黄金髑髏の呪詛(The Curse of the Golden Skull)」事件においてヴァルーシアのボルナ王(King Borna)に雇われ、レムリアの野心的な魔導師ロタス(Rotath)と戦うことになった。そこでカルは自らが腕のたつ暗殺者であることを証明し、ボルナ王はカルをさらに重用するようになった。 しかし残酷な専制君主であるボルナ王の命令は、カルにとって不満なものも多く、やがて両者の関係は決裂し、周囲を巻き込んだ対立は内戦へと発展することになる。傭兵団はかつて奴隷であったカルにつき、ボルナ王を殺したカルが王座に座ることとなった。 『影の王国』は、ヴァルーシア王となった6ヵ月後、自らに対する最初の陰謀に直面したカルの姿を描いている。 シリーズを通してカルは「王冠を得ることは簡単だが、それを維持することは難しい」とぼやき続けている。廷臣たちは常に陰謀を企み、カルは王座と生命の危機に常にさらされている。年齢を重ねた王は、彼が王冠とともにダモクレスの剣をも受け継いだことを自覚している。 「ツザン・トゥーンの鏡」(The Mirrors of Tuzun Thune)では、カルは人生の中盤40代となっており、より内省的になっている。かつての未開人はより哲学的になり、顔を潜めている。 この時点でシリーズは終わっており、その後のカル王の運命は定かでない。 テューリア、レムリア、アトランティスは、彼の支配から2-3世紀の後には大洪水で沈んだ。これより約8千年の後、英雄コナンの時代が訪れることとなる。
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