公開版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 02:54 UTC 版)
「グリード (1924年の映画)」の記事における「公開版」の解説
MGMはジューン・マティスにさらなる短縮を命じ、マティスはジョセフ・W・ファーナム(英語版)に編集を委ねた。ファーナムは第1回アカデミー賞で脚本字幕賞を受賞した人物で、『グリード』では「Such was McTeague」あるいは「Let's go over and sit on the sewer」といった字幕を駆使して強引に話をつなげた。こうしてファーナムは10リール(1時間50分)まで縮めた。シュトロハイムはもちろん憤慨し、傑作を台無しにしたとマティスを非難した。1928年に『奇妙な幕間狂言』(ユージン・オニール作)という4時間にも及ぶ戯曲が興行的に大成功を収めた時には、それ以前に『グリード』が製作されたことを嘆いた。 オリジナルカット版と公開版の大きな違いは、2つのエピソード(ザーコウとマリア、グラニスとミス・ベイカー)を削除したことである。タルバーグは『ロサンゼルス・タイムズ』で次のようにコメントしている。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}これは貪欲――革新的な貪欲の物語だ。貪欲はトリナの内で徐々に大きくなり、最後には彼女を取り殺してしまう話だ。ところが屑屋の貪欲は強烈過ぎて、このテーマを阻害してしまうということに私は気がついた。街の小さなざわめきを汽笛がかき消すようなもので、屑屋の貪欲は彼女の貪欲を弱めてしまう。映画を台無しにしたくないから、私は屑屋の話を捨てて、テーマをより強固にした。 細かいところでは、マクティーグとトリナの幸せな結婚生活、二人が掘っ建て小屋に引っ越しするシークエンス、結婚前のトリナと家族、マクティーグの両親を描いたプロローグ、マクティーグの歯医者見習い時代、マクティーグとトリナがお互いを強く意識し合う示唆的かつ性的なクローズアップ、マクティーグが事件後にサンフランシスコとプレイサー郡を放浪するシーン、デスヴァレーの追加映像、お金を持つトリナの追加映像、トリナが貪欲に囚われてゆくより緩やかなヴァージョンがカットされた。
※この「公開版」の解説は、「グリード (1924年の映画)」の解説の一部です。
「公開版」を含む「グリード (1924年の映画)」の記事については、「グリード (1924年の映画)」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から公開版を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から公開版 を検索
- 公開版のページへのリンク