入手性と使用可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 21:28 UTC 版)
メジャーなブランド、フェンダーやマーシャルと比較して、入手性や使用可能性は複合的問題である。フェンダーのヴィンテージアンプが高値で売られるのに対し、アンペグのギターアンプのほとんどは(ベースアンプと違い)もっと安く入手できる。現代的使用にはややクリーンすぎることはさておき、古いアンペグアンプで使われている真空管には、特に特定のギターアンプヘッドで使用されている物にはすでに製造終了している無名の物があり、在庫も枯渇しているため非常に入手し辛くなっている。このため真空管の交換は困難であるが、入手が難しかった物でもV-4BやV-4で使われている7027Aや、SVTで使われている12DW7等は再生産されている。また、7027Aはもっとも一般的なパワー管6L6GCのピン接続を変更 (追加のピンがある) したものであるが、アンペグ・アンプにおいては追加ピンが接続されていないため、もっとも入手しやすく種類も多い6L6GCがそのまま使える。現行の7027Aは二種類あり、Reflector製のSovtek-7027 (Sovtek-5881WXTのピン接続を変更したもの) とJJ-Electronic製の7027A (JJ-6L6GCのピン接続を変更したもの) があるが、どちらもオリジナルのアンペグが採用していたSylvania製7027とは趣の違うサウンドである。そのためにSylvaniaの6L6GCをコピーした製品Shuguang製6L6GCMSTR (MESA 6L6GC STR440またはRuby 6L6GCMSTRとして入手可能) を使用しているプレイヤーが多い。一般的に1964年までのアンペグのギターアンプは暗く不機嫌なサウンドでいくら強く弾いても歪まないということで、あまり人気はない(ベースアンプについては1940年代から1979年頃までに作られた物でも需要がある)。1964年から1967年にかけてアンプの出力は増大し、リヴァーブが加えられ、真空管は今日でも入手が容易な物が使用されるようになった。1969年から1979年にかけてはSVTシリーズが発表され、これは1960年代から1970年代のベースアンプの中でも特筆すべきアンプである。当初のSVTには太くクリアでパンチの効いたサウンドが要求され、V2、V-4ヘッドやVT-40、VT-22コンボアンプには、1970年代のクランチながらクリーンなサウンドが求められた。
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