儀礼上の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 02:57 UTC 版)
詳細は「ハッジ」を参照 現在のハッジの儀礼には、巡礼がムハンマドの行為にならい、黒石に7度(カアバを1周するごとに1度)接吻しようとすることが含まれている。現代では、カアバは大群集が訪れるので各人が黒石に接吻するのはもはや事実上不可能となっており、巡礼は建物の周りを巡る度に黒石の方向を単に指差すだけで良いということになっている。黒石はタワーフの周回数を数えるのに便利な、単なる目印であると考えるのが一番良いと言う者までいる。 一部のムスリムはまた、最後の審判(キヤーマ)(英語版)の際には、黒石が自分に接吻した者の弁護をしてくれるという、ティルミズィーが伝える次のようなハディースを信じている―― イブン・イーサーはこう言ったと伝えられている:アッラーの使徒は石についてこう言った「アッラーによれば、復活の日にアッラーは石を持ち出し、石には2つの目ができて物を見、舌ができて話し、かつて石に誠実な心で触れた者のために証言をするであろう。」 黒石の儀式的な役割とは別に、その黒い色は、神のために俗世から離れる清貧(ファクル(英語版))と、神の方へと進むために求められる自我の消却(カルブ(英語版))という、霊的な美徳を象徴しているのだと考えられている。
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