偶像に見られる特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 13:51 UTC 版)
ブラフマーは通常4つの顔に4本の腕を持った姿で描かれる。4つの顔はそれぞれ東西南北を向いているとされる。武器ではなく、知識や創造を象徴するものを手に持つ。例えばヴェーダ、時間を象徴する数珠、ヤジュニャ(英語版)(yajña, 火の儀式)に使われる杓、全ての生命の象徴である水の入った器である。ブラフマーの4つの口からはそれぞれ1つずつ、計4つのヴェーダが紡がれたとされている。しばしば白いひげを蓄えた姿で描写され、これはリシ(聖仙)たちのような経験と知識を備えていることを象徴する。蓮の上に座り、白い服(あるいは赤か桃色の服)をまとい、彼のヴァーハナ(乗り物とされる動物)であるハンサが描かれる。 寺院やムルティ(英語版)(偶像)のデザインに関する古代の文献、マーナサーラ・シルパシャーストラ(シルパシャーストラ(英語版))の51章では、ブラフマー像は金色に仕上げられるべきであると言及される。さらには4つの顔に4本の腕、ジャタ・ムクタ・マンディータ(修行者に特徴的なもつれた髪)、そして王冠という特徴を取り入れることを進めている。2つの手には救いを与えるムドラー(手の形)と願いを与えるムドラーをとらせ、それぞれの手には水の器、数珠、杓(ヤジュニャの儀式で用いるもの)を持たせるとしている。この文献にはブラフマー像の体の比率や装飾品まで細かく説明されており、下半身にはチーラ(cīra、木の皮)をまとわせるように提案している。ブラフマー単独でもいいが、配偶神を並べるときはブラフマーの右にサラスヴァティー、左にサヴィトリを配置することを進めている。 ブラフマーの配偶神はサラスヴァティーであるとされる。彼女はブラフマーの力の源であり、創造の手段であり、ブラフマーの行動を促すエネルギーであると考えられている。
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