俊徳丸伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 17:12 UTC 版)
俊徳丸は、高安郡山畑村に住んでいたとされる伝説上の人物である。 伝説の概要 俊徳丸は四天王寺の聖霊会で稚児舞楽を演じることとなった。この舞楽を見た隣村の蔭山長者の娘は俊徳丸に一目惚れし、二人は恋に落ち将来を誓う仲となった。 しかし俊徳丸は我が子を信吉長者の跡継ぎにしたいと願う継母から呪いをかけられ、失明させられてしまったうえ病気になり家から追い出されてしまった。俊徳丸は何とか四天王寺に行き着きつくものの物乞いする状態にまで成り果てた。この話を聞いた蔭山長者の娘は俊徳丸を探しだして再会した。二人が観音に病気治癒の祈願したところ、俊徳丸の病気は治り、その後二人は夫婦となって蔭山長者の家で幸福な人生を送ったという。 それに引き換え、山畑の信吉長者の家は信吉の死後、家運が急に衰退し、最後には蔭山長者の施しを受けなければならなくなったという。 上記は説経節『しんとく丸』の概要である。 謡曲『弱法師』、人形浄瑠璃・歌舞伎の『摂州合邦辻』等でも俊徳丸が主人公であるが、少しずつストーリーが異なっている。 俊徳丸が高安から四天王寺へ通ったとされる道筋は「俊徳道」と呼ばれ、沿道の広範囲にわたり『俊徳』と冠される施設・旧跡などが点在する。 山畑地区に『俊徳丸鏡塚』と呼ばれている塚がある。本来は高安古墳群に含まれる横穴式石室古墳であるが、いつしか俊徳丸の伝説と結びつき、石室入口前には歌舞伎俳優実川延若が寄進した焼香台がある。
※この「俊徳丸伝説」の解説は、「高安 (八尾市)」の解説の一部です。
「俊徳丸伝説」を含む「高安 (八尾市)」の記事については、「高安 (八尾市)」の概要を参照ください。
- 俊徳丸伝説のページへのリンク