作詞作曲とプロダクション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 14:18 UTC 版)
「カネコアヤノ」の記事における「作詞作曲とプロダクション」の解説
作曲にはギターを使っており、会話の中で出てきた中から携帯電話やノートに書き留めた言葉を軸として作詞をおこない、同時進行的にメロディも作っていくと語っている。曲は途中でテンポや拍子が変わるものが多く、西澤 (2016b) と林宏敏は、メロディーや譜割り、リズム・センスが独特であると述べている。そのほか西澤 (2017a) はサウンドワークについてカラリとした点が魅力であるとも述べ、滝沢 (2017) はメロディについて混じり気のないと表現している。編曲の際には、まずカネコが抽象的なイメージや身振り手振りによって伝え、エンジニアの濱野泰政やバンド・メンバーに頼って作っていくという。 歌詞は平明で奇をてらわず気取らず飾り立てないまっすぐな言葉遣いでありながら、大学時代に詩を学んでいたこともあり、金子厚武 (2017, pp. 1f.)がいわゆるJ-POPの歌詞よりも詩的であるとするなど、歌詞としてだけでなく詩としての鑑賞にも耐えると評価されている。北沢 (2018, p. 4) は歌詞について、日記のように綴られており、ひとりごとの連続のように見えるとし、メロディーやリズムが合わさることで聴く者はカネコに秘密を打ち明けられたような気持ちになると描写している。カネコ本人も、自身にとって曲を作ることは日記や私小説を書くようなことであり、日記を書くみたいに曲を書くのは、齢を重ねるごとに見えなくなっていくものを忘れないようにするためだと述べている。カネコの歌における重要な主題としては人間関係といった関係性が挙げられ、北沢 & 山元 (2019b, p. 2) は着眼点の鋭さとストーリーテリングの妙によって君との関係性に想像力をふくらませることができると指摘している。そのように日常を生々しい言葉で綴った歌詞は、恋愛や生活といった局面を乗り越えるための「お守り」のようであるとも表現される。
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