低圧法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 14:56 UTC 版)
チーグラー法とも呼ばれる。チーグラー・ナッタ触媒であるトリエチルアルミニウム‐四塩化チタン固体複合物を触媒、パラフィンやナフテンまたは低級脂肪族炭化水素などを溶剤とし、エチレンを常圧または数気圧程度の圧力を掛けながら溶媒中に吹き込み、60~100℃程度の溶液温度下で重合する。得られたスラリー状重合物は、その後水で洗浄して溶剤を分離回収し、乾燥させて得られる。近年、マグネシウム化合物などを利用した新しい高活性触媒が開発されているが、基本的にチタンが用いられるため、これらの製法で製造されたHDPEはTi系PE、またはチーグラー・ナッタ触媒からTN-PEとも呼称される。 また、触媒としての活性が非常に高いメタロセン触媒を用いた重合法もある。検討が開始された当初は、重合されたポリマーの分子量分布が極めて狭いために加工性が悪かった。しかしこれも、異なる分子量を生成する活性点を持つバイモーダル型メタロセン触媒を使用する製法が確立され、1998年頃から製品化されている。高価な点がネックだが、耐ストレスクラッキング性が良好となる。この触媒で製造されたHDPEはm-HDPEとも呼称される。
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