他社での事例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 01:46 UTC 版)
本形式は客車を電車化した経緯を持つ車両として知られているが、他社の余剰客車を譲受して電車に改造する事例は、車両の増備が困難であったこの時代では、類例は少ないにせよ特異なことではなかった。 同じ関西圏の私鉄では、阪和電気鉄道が1939年に筑波鉄道から電車型の木造ボギー客車4両を購入してクタ800形とした。この形式は阪和が南海鉄道と合併した後、元阪和の路線が戦時買収で国有化される直前に南海側に引き取られて形式もサハ3801形となり、戦後は高野線でC10001形蒸気機関車牽引の急行に使用された後休車となったが、そのうちの一両がスハ43形をベースとした紀勢本線直通用のサハ4801形に改造されたことで知られている。 本形式と同じように純然たる客車を電車化した事例としては、1941年に登場した小田急1600形の制御車であるクハ1651~1653がある。こちらは鉄道省から木造客車の譲渡を受けて改造したものであるが、種車となった車両が明治中期に鉄道作業局・関西鉄道・阪鶴鉄道で製造された雑形ボギー車であったことから台枠のみの使用にとどめ、車体は新製している。なお、戦後においても琴電950形のように、客車を電車に改造している事例がある。
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