他の贈賞との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 15:27 UTC 版)
「数学のノーベル賞」と呼ばれることもあるが、賞としての性格は大きく異なる。ノーベル賞は(存命であれば)受賞者の年齢に関係なく贈られるのに対し、フィールズ賞はその時点でまさに活躍中の40歳以下の若手数学者に贈賞されている。また、ノーベル賞は業績ごとに選考されるため、一つの業績に対して複数の共同受賞者が出ることが多くなっているがフィールズ賞は個人に贈られるものであり、共同受賞の例はない。 近年では、「年齢制限なし」「毎年授与」「高額賞金」などノーベル賞に近い性格を持つ国際的数学賞が次々と現れている。1980年に創設されたクラフォード賞は、毎年ではないものの数学上の業績に対して比較的高額な賞金を年齢制限なく与える国際学術賞である。ウルフ賞数学部門も、賞金規模はやや小さいものの、1978年以降ほぼ毎年、年齢制限なく与えられている。2000年には、特定の業績に対してのみノーベル賞級の高額賞金を年齢制限なく与える「ミレニアム懸賞問題」が発表され、世界中の関心を集めた。 2002年には、ノーベル賞により性格の近いアーベル賞が設立された。フィールズ賞とアーベル賞の両方を受賞した人物も存在する。 さらに2014年には、ノーベル賞をも超越する莫大な賞金額を誇る数学ブレイクスルー賞が創設された。 比較項目数学ブレイクスルー賞ミレニアム懸賞問題ノーベル賞アーベル賞フィールズ賞第1回2015年 (創設は2000年) 1901年 2003年 1936年 実施間隔1年 不定 1年 1年 4年 年齢制限なし なし なし なし 40歳以下 賞金額約3億円 約1億円 約1億円 約1億円 約200万円 授賞分野の制限特になし 特定業績のみ 数学を対象としない 特になし 特になし
※この「他の贈賞との比較」の解説は、「フィールズ賞」の解説の一部です。
「他の贈賞との比較」を含む「フィールズ賞」の記事については、「フィールズ賞」の概要を参照ください。
- 他の贈賞との比較のページへのリンク