仕事に対する姿勢や周りからの評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 03:28 UTC 版)
「田中絹代」の記事における「仕事に対する姿勢や周りからの評価」の解説
作品に情熱を込めて役作りをしてセリフも徹底的に暗記し、死後遺品となった台本には田中により細かく色々と書き込みがされていたという。先述の『私の履歴書』で田中は、「私は役をやる上で、監督から“痩せろ”と言われれば痩せ、“太れ”と言われれば太ることができます」と語っていたという。田中は、黒澤・小津・溝口・成瀬という4大映画監督がこぞって起用した数少ない女優の1人である。他にも五所平之助、清水宏、木下惠介ら大物監督に重用された。 著作『輝け!キネマ 巨匠と名優はかくして燃えた』で田中絹代の新解釈を試みた映画評論家の西村雄一郎は、「シナリオに書いてある役柄を、その根本まで理解しひたむきに演じた。さらに熟考して新たな意見を出すため、巨匠たちにとって想像以上の効果を出してくれる得難い女優だったのです」と解説している。 30年間に渡り田中の研究を続ける、「田中絹代メモリアル協会」の現在(2021年)の事務局長は、「田中は身長が150cmしかなく、絶世の美女でもありません。しかし、必死に役を学び、誰にもまねできない和服の裾さばきと手さばきを身につけました。また、男性のように振る舞うのではなく、男性を尊重しながら女性の良さを表現することを実践した、昭和を代表する女優でした」と評している。
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