人類の野外生活の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:58 UTC 版)
人類学などでは、もともと人類はその歴史のほとんどを狩猟採集生活をし、移動して過ごしてきた、とされている。同じく狩猟採集生活をしていた北米の先住民(インディアン)たちのうち平原で移動生活を行う者たちはティピーを張り、その中で生活をしていた。北欧の地に古代からサーミ人がおり、(ティピーに似た)テントで生活していた。ローマ帝国軍の軍人・兵士たちは遠方の戦地に向かい、数か月から数年の間、そこで滞在しつつ様々な軍事行動を行った。彼らは木の棒を立て、そこに布(や皮)を張るテントを使用していたらしいことが遺物などによって判っている。ユーラシア大陸の東側ではモンゴル人がゲルを用いて遊牧生活を送っていた。ゲルは移動式でありながら、かなり大掛かりで本格的な住居できわめて快適な住環境をもたらす。こうして自然の中で自在に移動しつつ生活することができた。 ネアンデルタール人の野外生活。樹木と毛皮でテントをつくっていたと考えられている。(ネアンデルタール博物館の展示) 旧石器時代の毛皮のテントを屋外で再現したもの 北米の先住民の生活の場(北米、Siksikaのインディアンのティピー群(モンタナ州) 紀元前7000年ころ、中石器時代にアイルランドの地で行われていた狩猟採集生活の再現(Irish National Heritage Park)。当時の道具は木や石で作ったものだったが、水辺であれば葦類と枝などを使い即席のシェルターを作り移動生活をしていたと考えられている。 古代から北欧にいたサーミ人の生活の場(1900年、ノルウェーにて撮影) ローマ帝国の遠征軍の兵士たちのキャンピング(再現) ノマド生活を送っていたクマン人(13世紀の絵) 米国の開拓者たちは幌馬車に生活道具を積み込んでいた。 ハワイのマウナロア山における探検隊のキャンプ(1841年、隊所属の画家が描いたもの) 近代化が進むにつれ、都市部の人工的な環境で生活する人口の割合が増えた。
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