人格、趣味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/24 16:20 UTC 版)
性格は尊大で、容易にへりくだらないと評された。また女性との交遊も多く、これが夫人波津子と岡倉天心の不倫の一因になったとされる。先述のように師である福澤諭吉からは酷評を受けるなど、人柄への評価はあまり芳しくない。制作者に対する態度も尊大であったようで、彫刻師への不遜な物言いが名士奇聞として残されている。 晩年は達磨を題材にした絵画を数百点収集し、自らもこれを好んで描いたが、人に所望されても謙遜して承諾することは少なかった。また、『史記』の李斯伝から「成海」という雅号を名乗っている。 福沢が、文化政策が膨張することに警戒していたのは、国民経済(経世済民)を巨視的に診断していたため、家父長的に政策優先順位を決定できる指導者階級が美術品に孤立的に拘泥してしまうことを好まなかったからである、という見解がある一方で、以後には九鬼の配慮もうかがえる。
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