二子山石器製作遺跡とは? わかりやすく解説

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二子山石器製作遺跡

名称: 二子山石器製作遺跡
ふりがな ふたごやませっきせいさくいせき
種別 史跡
種別2:
都道府県 熊本県
市区町村 合志市
管理団体
指定年月日 1972.03.23(昭和47.03.23)
指定基準 史6
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: S46-12-012二子山石器製作遺跡.txt: 阿蘇山西方流れ菊地川の一支流である合志川によって形成され標高70メートルほどの小高い丘陵上にある遺物散布は、東西170メートル南北130メートルにおよび、露出する玄武岩安山岩母岩とする周辺多く発見される母岩周辺には母岸から剥離された石材剥片未成品・[[敲石]たたきいし]等が多量に発見される完成品少ない。本遺跡供給源とした打製石斧分布は、南は白川から北は菊地川までの地域であるが、現在約60か所の遺跡確認されている。いずれも繩文時代後期後半から晩期前半までの遺跡である。石斧石質形態同一であり、また本遺跡から出土した土器古式御領土器であることなどから考察すれば、この時期石斧製作跡であった考えられる。この時代生産活動を示す貴重な遺跡であり、学術的価値が高い。
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二子山石器製作遺跡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 16:48 UTC 版)

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座標: 北緯32度54分23秒 東経130度44分31秒 / 北緯32.90639度 東経130.74194度 / 32.90639; 130.74194

二子山石器
製作遺跡
位置

二子山石器製作遺跡(ふたごやませっきせいさくいせき)は、熊本県合志市野々島にある石器製作場跡である。1972年3月23日、国の史跡に指定された。

概要

本遺跡は、菊池台地のほぼ中央に位置する、標高85メートルの二子山という丘陵に所在する。周囲の畑地との比高は15メートルほどである。2か所ある丘陵頂部にはいずれも古墳が築成されている。この丘陵一帯に石器未成品や石材が散布していることは、1930年に二子山の古墳を調査した坂本経堯(熊本県出身の考古学者)によって明らかにされていた。1964年の調査であらためて遺跡の存在が確認され、1965年から1970年まで4次にわたる調査が実施された。その結果、丘陵の全域、南北180メートル、東西200メートルほどの範囲に石材の散布が認められた[1][2]

遺物

二子山は地質的には、金峰山系の玄武岩質安山岩残丘(侵食をまぬがれて残った孤立丘)であり、数か所に石器製作用の石材を剥離する元となった母岩が残っている。出土した石器の種別は、十字形石器がわずかにあったほか、ほとんどが扁平打製石斧であった。出土した土器は、縄文時代後期の三万田式と御領式の間に編年される[1][3]

本遺跡で製作された石斧が出土した遺跡は55か所を数える。そのうちもっとも遠くにあるのは菊池市の伊野遺跡で、二子山から直線距離で20キロに位置する。伊野遺跡以外で本遺跡由来の石斧が出土する遺跡は半径15キロ圏に限られ、この範囲に流通していたことがわかる[1][4]

脚注

参考文献

  • 隈昭志 「二子山石器製作遺跡」 『日本の史跡』 1巻 同朋舎出版、287頁、1991年。 
  • 熊本県教育委員会 『熊本県文化財調査報告38:生産遺跡基本調査報告書11』 熊本県教育委員会、1979年。 
[ https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/16338 全国遺跡報告総覧](奈良文化財研究所サイト)からダウンロード可。


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