事故・その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 18:09 UTC 版)
「国鉄トキ900形貨車」の記事における「事故・その他」の解説
戦時設計に起因すると思われる特異な事故が発生している。 1954年(昭和29年)11月17日、稲沢操車場に進入して来た貨物363列車がブレーキにより減速中、後部に大音響を認めたため停車して調べたところ、32両目のトキ2655(空車)の中央梁・側梁がくの字に屈曲して脱線していた。原因は老朽化により台枠の疲労が極度に達していたため、停車時の衝撃に耐えられなかったものと見られている。 なお、終戦後に撮影されたトキ900の写真には、側面で2段3列配置となった木製あおり戸のうち、中央上部の板が失われ、側板が凹型の外観を呈している事例が多数存在した。トキ900では凹状側板の個体が極端に多かったため、趣味者の間では、この形態が原型であると誤認される事例すらあった。 これは後天的な欠落で、中央上あおり戸が妻板に直接固定されていないため固定強度が低く、運用中に両脇のあおり戸との接合が外れて、脱落してしまったことによる。更に酷くなると妻板寄りの上段あおり戸までも一部欠落した事例まで生じたが、それらのほとんどが、他形式改造ないし廃車となるまで、上あおり戸脱落状態で運用され続けていた。
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