事件への評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 05:01 UTC 版)
この事件について、朝日新聞の鵜飼啓は、外国人登録証の不正更新による書類送検、書記官と軍との関係、「おかしな金の動き」に触れた上で、「だが、違法な情報収集は確認できず、果たして「スパイ」とまで言えるのか」と弁じ、「それでも一部で大々的に報じられ、日本の政治家は中国の訪問団との面会に及び腰になった」とその影響を指摘した。また、ジャーナリストの辛坊治郎は、「一つひとつの事象の中で違法行為として処罰の対象になることは何もないことになる」が「全体像を見ると、たんつぼに手を突っ込んでしまったようなおぞましさを覚える」と評した。 元外交官で情報活動に詳しい佐藤優は、偽装があまりにも稚拙である事から書記官自身は上等なスパイではなく、単に人民解放軍が日本政府を中国側に有利なように誘導する(このような工作を積極工作と呼ぶ)ために、情報教育を受けた「不良外交官」を利用していたのではないかとしている。その一方で、放置しておけば重大なスパイ事件につながる可能性は十分あったとしている。
※この「事件への評価」の解説は、「李春光事件」の解説の一部です。
「事件への評価」を含む「李春光事件」の記事については、「李春光事件」の概要を参照ください。
- 事件への評価のページへのリンク