乾燥方法・種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 23:03 UTC 版)
乾燥剤タイプ 密閉できる容器に、保管したいものとシリカゲルなどの乾燥剤をいっしょにしまっておくタイプ。比較的小容量ですむ場合は最も簡単。保存が長期にわたる場合には、定期的に乾燥剤を交換する必要がある。容器に仕切りを設け、仕切りの底部に吸湿性の高い薬剤(濃硫酸等)を満たして乾燥するタイプは、化学の分野で古くから使われている。 除湿機タイプ 密閉できる容器に除湿機を取り付けたもの。比較的大容量が必要で、それほど厳密に除湿する必要がない用途に向く。電源の供給が必要。 ガス置換タイプ 窒素や希ガスなどの不活性ガスによって空気を置換するタイプ。湿度を特に嫌うものや、酸素も同時にシャットアウトしたい場合に向く。比較的小容量な物が多い。一般に電源は必要ないが、ガスボンベ等が必要。 真空タイプ 容器の中の空気を抜いて真空にして真空チャンバーとして使用するタイプ(真空デシケーター)。湿度とともに酸素も取り除きたい場合などに有効。除湿の性能は容器の密閉度と使う真空ポンプによる。ガス置換タイプに対して大掛かりなわりに、除湿の性能は低い場合が多いが、適当な不活性ガスがない場合などにはこの方法をとる。また、小規模なフリーズドライに用いることもある。当然ながら真空ポンプを動かすための動力が必要。通常は、保管しているあいだは真空を引き続ける必要がある。ただし、低真空でも良い場合には、一旦真空を引いてから栓を締めるというような運用でよい場合もある。保管したいものが気圧の変動に対して安定である必要があり、蒸発しやすいものなどの場合には使えない。フタにゴム栓を介してコックが取り付けられているものが一般的である。容器は減圧に伴う応力に耐えるため、肉厚を増しておくなどの対策がとられる。
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