丸山新手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 02:39 UTC 版)
第2図 角換わり相腰掛け銀の先手の仕掛け△持駒 角歩四 9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 王 桂 香 一 飛 金 金 二 桂 歩 三 歩 歩 銀 銀 歩 歩 四 歩 歩 歩 歩 歩 五 歩 歩 銀 六 歩 銀 歩 桂 七 金 金 飛 八 香 桂 玉 香 九 ▲持駒 角 1992年度第34期王位戦予選▲丸山忠久 対 △米長邦雄で初めて指された。第1図から▲4五歩△同歩▲3五歩△4四銀▲1五歩△同歩▲2四歩△同歩▲7五歩△同歩と歩を突き捨てる。▲3五歩に△同歩と取ってしまうと後手にとって思わしくない展開になるため△4四銀とかわすのが定跡。この結果第2図となる。以降、▲2四飛△2三歩▲2九飛と進む。歩の突く順番は違えど、後述するヨニイナサン定跡と同じ局面となる。後手は桂頭を受けるために△6三金は必然。ここで▲1二歩△同香▲1一角と打ち込むのが丸山新手である。△2二角には▲同角成△同玉で戦場に近付いてしまう。米長は△3五銀とかわしたが、丸山が快勝し、一気に研究が進んだ。その結果、▲1一角には△2二角しかない、それでも先手必勝だと考えられ、角換わりの先後同形は姿を消した。 それに待ったをかけたのが佐藤康光で、2001年度第27期棋王戦第4局▲羽生善治 対 佐藤康光で▲1一角に△3五銀▲4五銀の交換を入れてから△2二角と打つ新手を披露した。対局は敗れたものの、結果は充分で羽生は2002年度第43回王位戦で後手を持って佐藤新手を用い勝利したことで、研究がさらに進み、丸山新手に対する決定打になったため、再び先後同形が復活した。
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