中道(Via Media)の教会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 17:22 UTC 版)
「聖公会」の記事における「中道(Via Media)の教会」の解説
聖公会は宗教改革の中からイングランドで生まれたイングランド国教会を母体とする一教派であるため、広義のプロテスタントに含まれると見なす(あるいは自認する)見解もあるが、典礼様式や組織構造など外面的な部分に関しては他のプロテスタント教会と大きく異なり、むしろカトリック教会と非常に近しい(ともすると、第2バチカン公会議以降の現代カトリック教会以上に古式を残している場合さえある)。カトリック教会とプロテスタントの中間というのが実態であり、一般的には「中道(ラテン語: Via Media/ヴィア・メディア)」の教会・「ブリッジ・チャーチ(架け橋の教会)」であると自認している。 「Via Media」とは、エリザベス1世時代にイングランド国教会の教義確立に大きく貢献した神学者リチャード・フッカーが使い始め、のちにオックスフォード運動の先導者ジョン・ヘンリー・ニューマンらが肉付けした言葉である。これは単に「中間的」という意味ではなく、正確には「あれでもなく、それでもない」、「これでしかない」という明確な主張を表現する言葉である。ローマ・カトリック教会の伝統絶対主義・教皇絶対主義も、ピューリタン(急進的プロテスタント)の極端な「聖書のみ」・聖書絶対主義も採らず、「あらゆる絶対主義を否定する」という点が根幹である。また、「途上にある」という意味も込められており、「ドグマティックな結論を出さず、不完全性をむしろ誇りとして、多様な考え方を認めて共に考え続ける」、「真理の道を歩み続ける」といった含意もある。
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