中西進の分析とは? わかりやすく解説

中西進の分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 14:41 UTC 版)

万葉翡翠」の記事における「中西進の分析」の解説

国文学者万葉集研究などで知られる中西進は、『松本清張研究第六号(2005年)に『比喩として翡翠-松本清張万葉翡翠』をよむ-』を寄稿した清張中西古代さまざまな事柄について尋ねたり自説展開したりの電話何度掛け中西清張対談や座談会に何度出席したことのある間柄だった。 中西清張古代への発言に対して高い評価与えとともに、その説について「傾聴値する」として、『万葉翡翠』での「翡翠国産説」を取り上げた中西1981年12月出版した万葉集全訳注』で「渟名河の 底なる玉」の歌の注で清張説く「玉=翡翠」説を完全に認めている。 中西はさらに歌の内容分け入り清張が「得まし玉かも」と読み下し部分原文が「得之玉可毛」であることから「得し玉かも」と読む方が自然であり、「買い求めてやっと得た玉」ではなく探し求めてやっと拾った玉」と考えた中西は『万葉翡翠』での八木助教授学生たちの会話から「翡翠中国南部ビルマ北部からの輸入品だって買える」という部分取り上げ、「買った玉」より「探し求めてやっと拾った玉」の方が日本国内原産説にはかえって好都合だとしている。 『万葉翡翠自体について、中西今まで輸入品」とされていた翡翠が、実は日本国内産だとする説を小説の形で述べたものと解説した中西通常の小説が「虚」を読者提供することを主眼にするのに対して、『万葉翡翠』は敢えてその逆を行っていることを指摘した中西作品出てくるフジアザミにも着目し、『砂の器』に出てくる出雲弁東北弁との対比を例に出して地域固定観念を破るところに著者真骨頂があるのかもしれない」としてそれらの意外性読者知的興奮に導くことを説いている。

※この「中西進の分析」の解説は、「万葉翡翠」の解説の一部です。
「中西進の分析」を含む「万葉翡翠」の記事については、「万葉翡翠」の概要を参照ください。

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