世界チームカップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 08:13 UTC 版)
世界選手権と隔年で開催されている大会。前年の世界選手権の団体戦上位4カ国が出場する。出場選手数は各国4選手。演技種目は直転2、斜転2、跳躍1、そして自由選択1の計6演技である。試合形式は独特でラウンド制で行なわれる。1ラウンドにつき、各国が抽選で決められた1つの演技をし、得点の高い方から1位が4点、2位が3点、3位が2点、4位が1点を得る。6ラウンドの合計が高かったチームが最終的に勝者となる。さらに、各国には1演技だけ得点が2倍になるジョーカーカードを使う権利がある。ジョーカーカードは、持ち点の高い直転の演技に使われる場合が多い。 日本チームは第1回大会から出場し、2014年にドイツ・ベルリンで開催された第7回大会にも出場した。2014年大会の日本チームは、選手が森大輔、髙橋靖彦、堀口文、松浦佑希の4名、コーチが吉永直嗣、宗遼平の2名、国際審判員として本谷聡、サポーターとして小出奈実の8名であった。 試合では、第1ラウンドでジョーカーを使ったオランダが先行し、スイス、ドイツ、日本が追う形となった。前半の第3ラウンドが終わった段階で日本は最下位であったが、第4ラウンドで堀口選手が会心の演技で8ポイントを獲得し2位に浮上した。第5ラウンドでは、ドイツ選手の直転を森大輔選手の斜転が上回り、2位をキープすることに成功した。最終6ラウンドを残し、4カ国共に優勝の可能性を残す程、稀に見る僅差の争いが続いていた。6ラウンドは各国共に直転の演技を選択し、日本からは髙橋靖彦選手が、ドイツからは女子の世界チャンピオンの選手が満を持してジョーカーとして登場した。実力的に、2人の一騎討ちであった。結果は先に演技したドイツ選手を髙橋靖彦選手が僅かに上回り、日本の初優勝が決まった(2013年の世界選手権においても、この2人は両国の最終演技者であり、その時はドイツが僅かの差で逆転優勝を果たしている。今大会では見事に雪辱を果たしたと言える)。最終順位において、2位にドイツ、オランダ、スイスが並ぶという大接戦であった。 優勝結果第1ラウンド髙橋靖彦 斜転 08.90点 2ポイント 計02ポイント 3位 第2ラウンド松浦佑希 直転 08.60点 1ポイント 計03ポイント 4位 第3ラウンド髙橋靖彦 跳躍 10.50点 3ポイント 計06ポイント 4位 第4ラウンド堀口文 直転 11.10点 8ポイント(ジョーカー) 計14ポイント 2位 第5ラウンド森大輔 斜転 10.20点 3ポイント 計17ポイント 2位 第6ラウンド髙橋靖彦 直転 11.50点 4ポイント 計21ポイント 1位
※この「世界チームカップ」の解説は、「ラート」の解説の一部です。
「世界チームカップ」を含む「ラート」の記事については、「ラート」の概要を参照ください。
- 世界チームカップのページへのリンク