世界における重婚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 14:20 UTC 版)
世界では、配偶者が事情を承知のうえであれば、重婚(一夫多妻制)を法的に認めている国もある。イスラム教の一部国家では、イスラム法に基づき、1人の夫が最大4人の妻を持つことができる。 そうした例の一つとして、中東シリアが挙げられる。シリア内戦により、多くの成人男性が従軍中または死亡や国外脱出したため、結婚・生活難から逃れるため、一夫多妻を受け入れる女性が増えた。内戦前の2010年に5%だった一夫多妻の夫婦の比率は、2015年に30%へ増えた。 このほか、イスラム教シーア派など一部には、男女の合意により期間限定で夫婦となる一時婚(ムトア婚)という慣習がある。“妻”へ金銭が支払われることもある。かつてスンナ派に迫害されたシーア派が、移住先で異教徒と結婚することを想定して始まったという説がある。シーア派が過半数を占めるイラクでは、禁止していたサッダーム・フセイン政権の崩壊後に再び表立って行われるようになり、月3,000組程度あると推測されている。スンナ派はこれを売春と見なしているため、宗派対立の一因となっている。 南アフリカの大統領を務めたジェイコブ・ズマは、「一夫多妻の慣習がある部族に限り、一夫多妻は合法」との国法により、3人の妻を持っている。
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