ワインドアップ‐ポジション【windup-position】
ワインドアップポジション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 07:52 UTC 版)
ワインドアップポジション(wind up position)は、2つの正規の投球姿勢の内の1つである。塁上に走者がいない場面でよく用いられる。 一般的なワインドアップは、以下の様になる。 軸足で投手板に触れボールを両手で持つ。この際、投手板に触れていない自由な足(右投手の左足・左投手の右足)の置き場所には制限がない。 自由な足を投手板の後方に引く。この動作に伴い、両腕を頭上に振り被る投手が多いが、振り被らず胸の前に構えたまま投げる投手もいる(後述)。 自由な足を地面から離し軸足で全体重を支え、利き手の向きに腰を捻る。 本塁方向へ体重移動すると同時に自由な足で投手板前方へ大きく踏み込み、さらに軸足で投手板を蹴って踏み込んだ自由な足へ体重を完全に移行し、その推進力を利用してボールを投じる。 上記の動作の中で、自由な足を投手板の後方に引く動作は比較的時間がかかる。従って、塁上に走者が居る場面で一般的なワインドアップを用いると、盗塁されやすくなる。そのため、塁上に走者が居る場合はセットポジションが用いられるが、二死・2ストライク・3ボール・満塁時や三塁のみに走者が居る場合、大きく点差が離れ、盗塁を気にしなくても良い場合では、塁上に走者が居てもワインドアップが用いられることがある。 投球動作中に両腕を振りかぶるワインドアップポジションは、一般的にその反動などを利用することで体を大きく使えるためより球速を得られる一方で、精緻なコントロールが難しいとされている。下半身強化は、身体のバランスを安定させてその問題を改善する目的もある。 投球の予備動作(テイクバック)をとってから投げる直前に腕をしならせるようにするが、腕を伸ばしたまま投げることは、ピッチングマシーンの腕が曲がらないことに例えて「アーム式」と呼び、故障の原因となるため忌避するべきとされている。
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