ロータリーブレードカップリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 03:25 UTC 版)
「ビスカスカップリング」の記事における「ロータリーブレードカップリング」の解説
ロータリーブレードカップリング (Rotary Blade Coupling/RBC) は、ビスカスカップリングと類似したフリクションプレートを多数持つ構造を持ちながら、実際のクラッチ作動は流体の体積膨張ではなく、内部に設けられた3枚羽根のプロペラブレードの回転によって流体(シリコーンオイル)に発生する油圧を用いて行う形式のものである。前後軸に回転差が発生するとプロペラブレードが回転して、カップリング内の流体を攪拌する事で油圧が発生し、フリクションプレート(多板クラッチ)を押さえつける方向に油圧ピストンを作動させる事で差動制限が発生する。 始めにトヨタがトリブレード(Tri-blade = 3翔)カップリングとして発表し、その後トヨタを中心にビスコドライブ社とのパイプを持たないメーカーの多くでRBCの略称で今日でも幅広く採用されている。これらの非ビスコドライブ系メーカーの車種では、車重とエンジンのトルクが大きなものになると、RBCと類似した構造でプロペラブレードを電磁クラッチに置き換えた、電子制御式カップリングが用いられる場合が多い。また、近年では電磁クラッチとトリブレードの両方の直結機構を内蔵し、ドライバーの任意切り替えが可能な電磁ロック式RBCも高度な電子制御式スタンバイ4WDで採用されている。これらの製品の日本での代表的な製造メーカーはジェイテクトである。
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