ロマン・ロランの絶賛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 05:47 UTC 版)
「出家とその弟子」の記事における「ロマン・ロランの絶賛」の解説
日本国内では仏教とキリスト教の思想が混在していることに批判的な声もあったが、ロマン・ロランはキリスト教と仏教、あるいは西欧と東亜の精神の結合調和であるとして高く評価した。グレン・ショウの英訳で『出家とその弟子』を読んだロランは、百三に直接手紙を出して絶賛し、フランス語訳を勧めた。ロランの依頼を受けた松尾邦之助とオーベルランによって1932年にフランス語訳が刊行された際には、ロラン自ら序文を寄せた。その中で、『出家とその弟子』は、「キリストの花と仏陀の華」の思想的融合であり、「現代のアジアにあって、宗教芸術作品のうちでも、これ以上純粋なものを私は知らない」、「現代世界の宗教的作品の中の最も純粋なるものの一つ」と激賞した。 『出家とその弟子』は、英語・フランス語のほか、ドイツ語・エスペラント語・中国語などに翻訳された。哲学者の谷川徹三は、「この作品ほど欧米の一般読者に愛読せられかつ高く評価せられたものは、現代日本文学にはないであろう」と評している。
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