ロマンス (ドヴォルザーク)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/03 09:00 UTC 版)
ロマンス ヘ短調 作品 11 (B. 39) は、アントニン・ドヴォルザークが作曲し1879年に出版された、ヴァイオリンと管弦楽のための単一楽章の作品である。
歴史
この曲は、当時プラハ仮劇場管弦楽団のコンサートマスターだったヨゼフ・マルクス(Josef Markus)の依頼で書かれた。マルクスはジョフィン宮殿で年1回開かれるオーケストラのコンサートで演奏しようとしており、実際に1877年12月9日に開かれたそのコンサートでアドルフ・チェフの指揮により初演された[1][2]。
ドヴォルザークは弦楽四重奏曲第5番の緩徐楽章 アンダンテ・コン・モート・クワジ・アレグレット(Andante con moto quasi allegretto)をこの作品の元とした。なお、この四重奏曲はまだ彼が広く知られていなかった1873年に作曲されたものであるが、ドヴォルザークの生存中は演奏も出版もされていない[1][3]。これは、同曲を献呈するつもりだったと見られるヴァイオリニスト・アントニン・ベネヴィッツ(もしくはメンバーのヨゼフ・ポルトハイム(Josef Portheim)[4])が演奏を拒否したためと考えられる(ドヴォルザークは同曲の表紙を引き裂いたうえ知人に渡し、事実上封印した。出版は1929年)。
ドヴォルザークはこの作品のピアノ伴奏版を書いている。これはヴァイオリン奏者フランティシェク・オンドジーチェクへ献呈されたが、ドヴォルザークの生存中には出版されていない。管弦楽伴奏版、およびドヴォルザークの友人ヨゼフ・ズバティによるヴァイオリンとピアノへの編曲版(B. 38)は、1879年にドイツの出版社ジムロックから出版された[1][5]。
楽器編成
楽曲構成
アンダンテ・コン・モート(Andante con moto)、ヘ短調、ソナタ形式。
弦楽四重奏曲第5番からの引用である優美な旋律が、似た特徴をもつ対比調の主題を導き出す。不安定な主題がそのあとに続き、オーケストラによる耳障りな和音の挿入部に入る。やがて、最初の穏やかな雰囲気が優勢になり、主題が戻って来る。曲の最後はヘ長調で終わる[1]。
脚注
- ^ a b c d e f Romance for violin and orchestra antonin-dvorak.cz, 2015年3月30日閲覧。
- ^ a b c Romance, Op.11 (Dvořák, Antonín) IMSLP, 2015年3月30日閲覧。
- ^ Romance for Violin and Orchestra in F minor, Op. 11 N Y Phil, 2015年3月30日閲覧。
- ^ String Quartet No. 5 in F minor, Op. 9, B37, antonin-dvorak.cz, 2023年10月3日閲覧
- ^ Romance for violin and piano antonin-dvorak.cz, 2015年3月30日閲覧。
外部リンク
- ロマンスの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
「ロマンス (ドヴォルザーク)」の例文・使い方・用例・文例
- ロマンス語では形容詞は性と数が修飾する名詞と一致する
- ロマンス語は互いに似通っている
- ロマンス物の映画
- 私たちはロマンスシートに座って映画を見た。
- その事件にはどこかロマンスの香りが漂っていた.
- ロマンスいっぱいの映画.
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- ラテン語は近代ロマンス諸言語の母体である.
- あの人にはいろいろのロマンスがある.
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- ロマンスの活気がない人生
- 中年のロマンス作家がまともな結婚をしてその映画は終わる
- ロマンスなしで
- 魅力のないロマンス
- 誘惑、ロマンスと興奮の空気を持つ
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- 興奮する性的愛またはロマンスを表現する
- 表現でなくてまたおもしろくない性的な愛かロマンス
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