レマンとは? わかりやすく解説

レマン

名前 Lemann; Lehmann

レマン湖

(レマン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 03:36 UTC 版)

レマン湖

レマン湖
レマン湖
レマン湖
レマン湖
レマン湖
レマン湖
レマン湖の位置
所在地 スイス
ヴォー州ジュネーヴ州ヴァレー州
フランス
オート=サヴォワ県
位置 北緯46度26分 東経6度33分 / 北緯46.433度 東経6.550度 / 46.433; 6.550座標: 北緯46度26分 東経6度33分 / 北緯46.433度 東経6.550度 / 46.433; 6.550
面積 580.03 km2
最大水深 310 m
平均水深 154.4 m
貯水量 88.9 km3
水面の標高 372 m
成因 氷河湖
淡水・汽水 淡水
プロジェクト 地形
テンプレートを表示

レマン湖(レマンこ、: Lac Léman) は、スイスフランスにまたがる、三日月型の中央ヨーロッパにおいては、ハンガリーバラトン湖に次いで、2番目に大きい。面積の約2/5がフランス(オート=サヴォワ県)に属し、約3/5がスイス(ヴォー州ジュネーヴ州ヴァレー州)に属す。英語での名称はジュネーヴ湖(: Lake Geneva)という。漢字で「寿府湖」(旧字体では「壽府湖」)と表記される[注釈 1]

湖水の下流はローヌ川地中海とつながっている。上流側はドイツ語でロッテン川と呼ばれる。

約15,000年前の氷期の後、ローヌ地方氷河によって削られてつくられたといわれている淡水湖。ラムサール条約の指定湖沼の一つになっている(指定箇所は東岸のモントルー付近[1]、南岸のエヴィアン=レ=バン付近のドランス川フランス語版ルドン川フランス語版などの河口一帯[2]および南西部のジュネーヴ付近のローヌ川に流出する部分[3])。

湖名について

レマン湖の名前は、紀元前50年にはすでに文書の中に見られるが、もともとはギリシア語の「lemanè limnè」または 「lemanos limnè」であった。この名は、紀元前58年にこの地域でヘルウェティイ族と戦争をしたカエサルが、著書『ガリア戦記』においてラテン語で「レマンヌス湖」(lacus Lemannus)という呼称を使ったことによって広まった。また後には「lacu lausonio」(ローザンヌ湖)という名称も使われた。

その後、ジュネーヴが国際的にも知られるようになり、「lac de Genève」「Lake Geneva」(ジュネーヴ湖)も16世紀頃から使われるようになった。その後「lac de Lausanne」(ローザンヌ湖)の名称は消え、サヴォワ地域、ヴォー地域、ヴァレー地域の人々は「lac Léman」(レマン湖)と言う名を採用し今日に至る。「レマン」の名は、この地域の総称で、特に宗教改革の時代「光の世紀(le siècle des Lumières)」や、フランス革命から第一帝政の頃に、ルソーヴォルテールによって使われ定着した。

現在では、英語、イタリア語ドイツ語ではジュネーヴ湖(: Lake Geneva: Lago di Ginevra: Genfersee)と言う名称が一般的であるが、日本語ではこの地域の言語のフランス語にのっとって、レマン湖という名前を使うのが一般的である。

周辺の都市

周辺の地図

レマン湖に面している主な都市は下記の通り。

観光地

レマン湖遊覧船(CGN)

郷土料理

湖底堆積物崩壊による津波

トレデュナム・イベントのシミュレーション

トゥールのグレゴリウスなどの記述では、西暦563年にレマン湖東端からローヌ川を遡ったタウレドゥヌムと呼ばれた地点で大規模な土砂の崩落が起き、レマン湖南西岸のジュネーヴ津波状の水害に襲われたとあるが、その時に地震があったとの記録はない。この災害はタウレドゥヌム・イベント英語版と呼ばれる。

2012年10月28日ジュネーブ大学の地質学者[注釈 2] は、レーダー機器を用いた調査で、レマン湖の中心・最深部で長さ約10km、幅約5kmにわたり、厚さ平均5mの湖底堆積物の層を発見したと発表した。湖底から採集した試料は放射性炭素年代測定により西暦381年から612年に堆積したものと判明し、タウレドゥヌム・イベントの年代と整合することが確認された。研究結果に基づくシミュレーションによると、ジュネーブは土砂崩落の70後に高さ8mの津波に襲われたと推定されている。地質学者は湖でも津波は起こりうるとして、再発について警鐘を鳴らしている[4][5][6][7]

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ 中国語では「日内瓦湖」と書くため、「寿府湖」は通じない。
  2. ^ 学者3人、カトリーナ・クレマー(Katrina Kremer)、ステファニー・ジラークロ(Stephanie Girardclos)、ガイ・シンプソン(Guy Simpson)

出典

関連項目

外部リンク


「レマン」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「レマン」の関連用語

1
Lemann 外国人名の読み方
100% |||||

2
Carleman 外国人名の読み方
100% |||||

3
Clemencic 外国人名の読み方
100% |||||

4
Clément 外国人名の読み方
100% |||||

5
Dreman 外国人名の読み方
100% |||||

6
Hallemans 外国人名の読み方
100% |||||

7
Holleman 外国人名の読み方
100% |||||

8
Ohlemann 外国人名の読み方
100% |||||

9
Ruhlemann 外国人名の読み方
100% |||||

10
Thielemann 外国人名の読み方
100% |||||

レマンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



レマンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのレマン湖 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS