リン酸化による調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 23:41 UTC 版)
細胞増殖を促進するホルモン、成長因子、分裂促進因子などの刺激は、eIF4Eをリン酸化することで翻訳率も向上させる。eIF4Eのリン酸化と翻訳率は常に相関しているわけではないが、細胞周期を通して、リン酸化レベルはG0期とM期に低く、G1期とS期に高い、という一貫したパターンが観察される。このことは、eIF4Eのセリン209番残基のリン酸化がeIF4Eのキャップ化mRNAに対する親和性を向上させることを示唆する結晶構造によっても支持されている。
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リン酸化による調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/24 01:16 UTC 版)
ASF/SF2のRSドメインのセリン残基は、SR特異的プロテインキナーゼSRPK1によってリン酸化される。SRPK1とASF/SF2の見かけ上の解離定数は 50 nMであり、著しく安定な複合体を形成する。SRPK1はASF/SF2のRSドメイン内の最大12個所のセリン残基に対し選択的なリン酸化を行い、C末端側からN末端側へ移動してゆく方向的・進行的な反応を行う。この複数個所のリン酸化によってASF/SF2は核へ移行し、スプライシングと関係した多数のタンパク質間相互作用に影響を与える。ASF/SF2による成熟mRNAの核外輸送機能はそのリン酸化状態に依存しており、ASF/SF2の脱リン酸化はTAPへの結合を促進する一方、リン酸化はASF/SF2の核スペックルへの移行を促進する。適切なスプライシングが行われるためにはリン酸化と脱リン酸化のどちらもが重要であり、逐次的なリン酸化と脱リン酸化はスプライシングの段階間の移行の標識となる。また、ASF/SF2は他のキナーゼClk/Sty1(英語版)による調節も受けており、これによって引き起こされる低リン酸化状態と高リン酸化状態はスプライシングの阻害をもたらす。
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