リバティ (路面電車車両)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 02:26 UTC 版)
リバティ Liberty Modern Streetcar | |
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![]() ダラス高速運輸公社(DART)(ダラス・ストリートカー)のリバティ | |
基本情報 | |
運用者 | 下記を参照 |
製造所 | ブルックビル・エクイップメント・コーポレーション |
製造年 | 2012年 - |
主要諸元 | |
編成 | 3車体連接車 |
軌間 | 1,435 mm |
設計最高速度 | 77 km/h(48 mph) |
車両定員 |
着席定員 34人(全幅2,460 mm) 32人(全幅2,650 mm) 立席定員 69人(全幅2,460 mm) 80人(全幅2,650 mm) |
車両重量 |
37.7 t(83,200 lbs)(全幅2,460mm) 40.4t(89.000 lbs)(全幅2,650 mm) |
全長 | 20,100 mm(66 ft 5 in) |
全幅 |
2,460 mm(8 ft) 2,650 mm(8 ft 8 in) |
全高 | 3,350 mm |
主電動機 | TSA製TMR 34-25-4[1] |
主電動機出力 | 100 kw |
出力 | 400 kw |
備考 | 諸元は[2]に基づく。 |
リバティ(Liberty Modern Streetcar)は、アメリカ合衆国の機械メーカーであるブルックビル・エクイップメント・コーポレーションが製造するストリートカー[注釈 1]向け路面電車車両(部分超低床電車)である[4]。
概要
ブルックビルは1918年に創業した機械メーカーで、鉄道車両の製造は1920年代から始まった。入換機関車など小運転用の内燃機関車や旧型ディーゼル機関車の更新改造を手掛ける一方、2002年からはアメリカの各都市で運行する路面電車車両・PCCカーの更新工事も行うようになった[5]。そして2011年9月4日に、北アメリカの路面電車(ライトレール)向けのブルックビル独自の路面電車車両として発表されたのがリバティである[6]。最初の納入先となったダラス高速運輸公社(DART)では2015年4月から営業運転を開始した。
車体は3車体連節式で、車輪が設置されていない中央の車体の両端に乗降扉が設置されており、車内の70%が低床構造となっている。車体の幅は条件に応じて2種類から選択出来、扉や座席の形状などを独自に注文することも可能である。動力源となる電気の供給は架線集電方式の他に、リチウムイオン蓄電池方式、地表集電方式(スーパーキャパシタ)から選択する事ができる[4]。
なお、これらのうち景観に配慮した蓄電池方式が評価され、リバティはライト・レール・トランジット・アソシエーションが主催するグローバル・ライト・レール・アワード(Global Light Rail Awards)の2015年技術部門を受賞している[4][7]。
導入先
営業中
- ダラス高速運輸公社(DART)(ダラス・ストリートカー) - 2015年4月から営業運転を開始[7]。
- QLine - 2017年5月から営業運転を開始したデトロイトのライトレール路線[8]。一部路線は蓄電池を使用する非電化区間である[9]。
- The Hop - 2018年11月2日に開通したミルウォーキーのライトレール路線[10]。
- オクラホマ・シティ・ストリートカー - 2018年12月14日から営業運転を開始したオクラホマシティのライトレール路線[11]。赤、青、緑の3種類の塗装が導入される[12]。
-
QLine
-
The Hop
-
オクラホマ・シティ・ストリートカー(赤塗装)
-
オクラホマ・シティ・ストリートカー(青塗装)
導入予定
- ポートランド・ストリートカー - ポートランド市内を走るライトレール路線。列車本数の増加に合わせ、2020年を目途にリバティを最大5編成導入する計画が存在する[13][14]。
- オレンジライン - タコマ市内を走るライトレール路線。2022年に実施予定の路線延長に合わせ、2017年にリバティを5編成導入する契約が交わされた[15]。
- テンピ・ストリートカー - テンピ市内に開業予定のライトレール路線。2021年の開通に合わせ、地表集電方式のリバティを6編成導入する事になっている[16]。
関連項目
- アメリカ標準型路面電車 - 1976年から製造されていた、アメリカの企業であるボーイング・バートル製の路面電車車両。故障が相次ぎ2007年までに営業運転から撤退した[17]。
- ユナイテッド・ストリートカー - 2009年から2014年まで、ストリートカー向けの超低床電車の製造を実施していたアメリカの企業[18][19]。
脚注
注釈
出典
- ^ “Kinki Sharyo LRV for Phoenix and Seattle”. 2022年12月21日閲覧。
- ^ BROOKVILLE Liberty Modern Streetcars.pdf 2019年1月14日閲覧
- ^ 宇都宮浄人; 服部重敬 (2010-12-16). LRT-次世代型路面電車とまちづくり-. 交通ブックス. 成山堂書店. pp. 148. ISBN 978-4425761814
- ^ a b c Streetcars | Modern Streetcar | Trolley | Brookville Equipment Corporation 2019年1月14日閲覧
- ^ “History - Brookville Equipment Corporation” (2018年12月7日). 2019年1月14日閲覧。
- ^ “Brookville to produce modern tram”. Railway Gazette International. (2011年10月4日). オリジナルの2011年10月5日時点におけるアーカイブ。 2019年1月14日閲覧。
- ^ a b “Brookville Liberty Modern Streetcar with Onboard Energy Storage System Wins Technical Innovation of the Year at LRTA's 2015 Global Light Rail Awards”. Dallas Area Rapid Transit. (2015年10月8日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “All Aboard! Detroit's QLine Is Open for Streetcar Riders”. Detroit Free Press. (2017年5月12日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “M-1 Rail buying 6 off-wire streetcars for $32M”. The Detroit News. (2015年6月8日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “Milwaukee streetcar draws a crowd on first day of service”. Milwaukee Business Journal. (2018年11月2日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “OK: Weekend-Long Celebration to Mark Oklahoma City Streetcar Debut”. Mass Transit magazine. (2018年10月2日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “Deliveries, testing continue at Oklahoma City streetcar maintenance facility”. The Oklahoman. (2018年5月12日) 2019年1月14日閲覧。
- ^ “Portland Streetcar to Add Two New Streetcars, Allowing for More Frequent Service” (2018年5月22日). 2019年1月14日閲覧。
- ^ “BROOKVILLE AWARDED CONTRACT TO SUPPLY FIVE LIBERTY LRVS FOR SOUND TRANSIT’S TACOMA LINK EXTENSION” (2017年4月12日). 2019年10月15日閲覧。
- ^ “BROOKVILLE AWARDED CONTRACT TO SUPPLY FIVE LIBERTY LRVS FOR SOUND TRANSIT’S TACOMA LINK EXTENSION” (2017年12月4日). 2019年1月14日閲覧。
- ^ “Brookville Contracted to Design, Build Six Off-Wire Capable Liberty Streetcar Vehicles for Valley Metro” (2017年6月19日). 2019年1月14日閲覧。
- ^ “The Transfer Winter 2015.cdr” (PDF). Oregon Electric Railway Museum. 2019年1月14日閲覧。
- ^ http://unitedstreetcar.com/ - ウェイバックマシン(2014年9月14日アーカイブ分)
- ^ Brad Schmidt (2015年5月18日). “Before shutdown, how many jobs did United Streetcar deliver?”. The Oregonian. 2019年11月22日閲覧。
外部リンク
“ブルックビル・エクイップメント・コーポレーションの公式ページ” (英語). 2022年6月8日閲覧。
「リバティ (路面電車車両)」の例文・使い方・用例・文例
- デリバティブ取引に関心があるのなら、ヘッジ会計を勉強するべきだ。
- いくつかのデリバティブズは複雑すぎて、個人投資家一般が介在するリスクを理解できないものがある。
- デリバティブ投信で儲けた者もいるが、多くは財産を失った。
- もしデリバティブ商品に投資するなら、「デルタ」の概念を理解しておくべきだろう。
- ニューヨーク港のリバティーアイランドにある自由を象徴する大きな記念像
- 1956年に議会は、ベドロー島からリバティー島に公式に改称した
- パーフェクトリバティ教団という宗教教団
- リバティプリントという図柄
- リバティプリントという図柄をプリントしたもの
- 天候デリバティブの販売好調
- この異常気象ため,大手保険会社は天候デリバティブについての問い合わせを多く受けている。
- 天候デリバティブは,天候が予想と大きく異なった場合に事業損失を補償するものだ。
- 豪雪地域に工場を持つメーカーや雪のため仕事の遅れに直面している建設会社は大雪デリバティブに興味を示している。
- いくつかの保険会社は,前年より30%以上多く,降雪量対応の天候デリバティブを販売している。
- 春の行楽シーズンの長雨に対応するデリバティブはすでに販売好調だ。
- 新会社はまた,普通株からデリバティブまで幅広い種類の金融商品を扱いたい考えだ。
- 早朝から,多くの人々がリバティ島へ行くフェリーを待つ列を作った。
- しかし,フェリー埠(ふ)頭(とう)を含むいくつかの建造物が被害を受け,リバティ島は復旧のために閉鎖せざるをえなかった。
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