リッジウェイ・キャップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 05:01 UTC 版)
「パトロールキャップ」の記事における「リッジウェイ・キャップ」の解説
M1951野戦帽は被りやすい略帽として好まれていたが、一方で柔らかく形が崩れやすいため、だらしなく見えるとして嫌う将校も多かった。また、1952年に採用されたOG-107コットン製汎用帽(Cap, Utility, Cotton OG-107)も同様の問題が指摘されていた。後にはこれらの戦闘帽を着用する際には洗濯糊やボール紙などの補強材を用いて直立させるようにとの命令も出されている。 1953年にマシュー・リッジウェイ将軍が参謀総長に就任すると、「軍人らしさ」の向上に一層と力が入れられるようになった。こうした中でパトロールキャップのデザインを踏襲しつつ、最初から形が崩れないように補強とアイロンがけが施された帽子が民間で製造されるようになった。この帽子はリッジウェイの名を冠してリッジウェイ・キャップ(Ridgeway Cap)、あるいは形状からコーヒー缶(coffee can)と通称された。リッジウェイ・キャップは制式採用されず、M1951野戦帽やOG-107汎用帽を更新することもなかったが、多くの兵士は酒保(PX)で私的にリッジウェイ・キャップを購入し、普段から使用していた。同型の帽子の中で人気が高かったのがルイスヴィルキャップ(Louisville Cap Corp.)製のスプリングアップ(Spring-Up)というモデルで、「くたびれない作業帽」(The fatigue cap that never shows fatigue.)という宣伝文句で販売されていた。 1950年代末~1960年頃のアメリカ兵(エルヴィス・プレスリー)。リッジウェイ・キャップを着用し、帽章として第32機甲連隊(英語版)の部隊章を取り付けている。 5・16軍事クーデター後、在韓国連軍司令官ガイ・S・メロイ(英語版)将軍と会見する韓国軍の朴正煕将軍。共にリッジウェイ・キャップを被っている(1961年) 5・16軍事クーデター時の反乱軍幹部ら。リッジウェイ・キャップを被った者と、通常のパトロールキャップを被った者が混在している。
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