リザード_(アルバム)とは? わかりやすく解説

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リザード (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/14 04:55 UTC 版)

『リザード』
キング・クリムゾンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1970年8月 (1970-08)-9月 ロンドン
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル
プロデュース
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 26位(イギリス)[1]
  • 113位(アメリカ)
  • キング・クリムゾン アルバム 年表
    • リザード
    • (1970年 (1970)
    ミュージックビデオ
    「The Battle Of Glass Tears (Dawn Song, Last Skirmish, Prince Rupert's Lament)」 - YouTube
    テンプレートを表示

    リザード』(英語: Lizard)は、キング・クリムゾン1970年に発表した通算3作目のアルバムである。

    解説

    キング・クリムゾンは、デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』(1969年)を発表した後のアメリカ・ツアー中にメンバー3名が脱退を決意。残されたロバート・フリップ(ギター、メロトロン)とピート・シンフィールド(作詞、コンセプト作り)は、脱退を表明したメンバーやゲストの助けを借りてセカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』(1970年)を完成させた。

    その後、フリップとシンフィールドはメル・コリンズ(サックス、フルート)、ゴードン・ハスケル(リード・ボーカル、ベース・ギター)、アンドリュー・マカロック(ドラムス)を新メンバーに迎えた[注釈 1]。さらにフリー・ジャズピアニストキース・ティペットと彼のグループ、イエスジョン・アンダーソン(ボーカル)、クラシック・ミュージシャンのロビン・ミラー(オーボエ、コーラングレ)らのゲストの協力も仰いで、同年12月、本作を発表した。

    前作『ポセイドンのめざめ』にも参加したティペットは、本作では自分のバンドからマーク・チャリグ(コルネット)とニック・エヴァンス(トロンボーン)を引き連れて参加した。アンダーソンは「ルーパート王子のめざめ」のボーカルを担当。彼はフリップをイエスに誘った[注釈 2]ところ、「君がキング・クリムゾンに入れよ」と言われ、それに呼応するかたちでゲスト参加したという。

    彼等は本作の発表直後にライブ活動のリハーサルを開始したが、その初日の11月2日にハスケル[2][注釈 3]、引き続いてマカロック[3][注釈 4]が脱退し、ツアーの計画は全てキャンセルされた。フリップ、シンフィールド、コリンズは急遽、新メンバーのオーディションを始めたが、ボズ・バレル[注釈 5](リード・ボーカル、ベース・ギター)とイアン・ウォーレス(ドラムス、バック・ボーカル)を迎えて翌71年4月にツアーを開始するまで約半年間を要した[注釈 6]。本作収録曲のうち「サーカス」[4]「レディ・オブ・ザ・ダンシング・ウォーター」[5]は、ツアーのセット・リストに組み込まれた[注釈 7]

    収録曲

    作詞:ピート・シンフィールド、作曲:ロバート・フリップ

    1. サーカス-カメレオンの参上- - "Cirkus" including "Entry of the Chameleons" - 6:29
    2. インドア・ゲイムズ - Indoor Games - 5:40
    3. ハッピー・ファミリー - Happy Family - 4:17
    4. レディ・オブ・ザ・ダンシング・ウォーター - Lady of the Dancing Water - 2:44
    5. リザード - Lizard
      (a)ルーパート王子のめざめ - Prince Rupert Awakes - 4:35
      (b)ピーコック物語のボレロ - Bolero - the Peacock's Tale - 6:36
      (c)戦場のガラスの涙 - The Battle of Glass Tears - 11:03
      (i)夜明けの歌 - Dawn Song
      (ii)最後の戦い - Last Skirmish
      (iii)ルーパート王子の嘆き - Prince Rupert's Lament
      (d)ビッグ・トップ - Big Top - 1:10

    参加ミュージシャン

    ゲスト・ミュージシャン

    脚注

    注釈

    1. ^ コリンズとハスケルとは前作にも参加した。前作では8名が現メンバー、旧メンバー、ゲストの区別なく記載され、両名が正式メンバーとしての契約を既に結んでいたがどうかは明らかではない。
    2. ^ イエスはオリジナル・ギタリストのピーター・バンクスの後任を探していた。
    3. ^ E.G. Recordsは、ハスケルは正式メンバーではなくセッション・ミュージシャンだったと主張して、彼に印税を払わなかった。彼は異議を唱えたが、経済的な事情により訴訟を断念した(Smith,Sid. King Crimson:Track By Track. London:helter skelter publishing Limited.2002)。
    4. ^ マカロックは脱退後にアーサー・ブラウンのキングダム・カムに加入。約半年後にグラハム・フィールドから相談を受けたフリップの紹介でフィールズに加入した。
    5. ^ 当時は『ボズ』(”Boz”)。
    6. ^ ベーシストが見つからなかったので、フリップがボーカリストとして加入したバレルにベース・ギターを教えて、11週間でベーシスト兼任にした。
    7. ^ ツアー初日の5月11日のプリマス公演のライヴCD『Live at Plymouth Guildhall 1971』(2001年)に収録。同CDはキング・クリムゾン・コレクターズ・クラブの14作目である。

    出典

    1. ^ ChartArchive-King Crimson-Lizard-
    2. ^ Smith (2019), pp. 100–101, 106–107.
    3. ^ Smith (2019), pp. 101, 105–106.
    4. ^ Smith (2019), pp. 415–416.
    5. ^ Smith (2019), p. 418.

    引用文献

    • Smith, Sid (2019). In the Court of King Crimson: An Observation over Fifty Years. Panegyric. ISBN 978-1916153004 

    外部リンク


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