ラウ・システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 00:52 UTC 版)
長く打撃コーチを務める中でラウは後に「ラウ・システム」と称される打撃に関する「絶対に守るべきリスト」を作成した。内容は以下の通り。 バランスの取れた、(型に捉われない) 自然なスタンスを採る 静止しているのではなくスタンス時にリズムと動きを作る しっかりとした軸を持ち、後ろから前へ適切な体重移動を行う 前足の指を閉じた状態でのストライドを行う 前足が着地するとすぐにバットをインパクトする位置に動かす 足のストライドはピッチャーに向けて前向き且つ攻撃的な動きで行う 力まずにリラックスしてスイングする ボールに当てるのでは無く、バットを振り抜く ボールを自分で追いかけて打つのでは無く、自分のフォームを崩さずに打てるボールを打つことを心掛ける これに加え、それまでは良しとされていなかったインパクト後にバットからトップハンド (右打者であれば右手) を放し、ロウアーハンド (右打者であれば左手) だけでフォロースルーする打法を故障など何らかの理由でスイング中に腕を完全に伸ばすことができなかった打者に指導した。 ラウの教え子で信奉者であるリニアックもラウ・システムと同様の打撃理論を展開していたことから、リニアックの打撃理論は「ラウ=リニアック・アプローチ」と称される。しかし内容は基本的にラウ・システムと同様のものである。 システムの影響・評価 先述のジョージ・ブレットはこのラウ・システムについて「自分がどうすればいいかを明らかにしたものであり、自分の人生を変えたものである」と述べている。 1998年に当時セントルイス・カージナルスに所属してサミー・ソーサと最多本塁打争いをしていたマーク・マグワイアがラウ=リニアックアプローチを実践していることを、リニアックが打撃コーチを務めたホワイトソックスの主軸で同じくラウ=リニアックアプローチの信奉者であるフランク・トーマスに明かしている。 カンザス時代とヤンキース時代にラウの指導を受け、自身も長く指導者を務めたルー・ピネラはラウのことを「史上最も偉大な打撃コーチ」と称賛している 。
※この「ラウ・システム」の解説は、「チャーリー・ラウ」の解説の一部です。
「ラウ・システム」を含む「チャーリー・ラウ」の記事については、「チャーリー・ラウ」の概要を参照ください。
- ラウ・システムのページへのリンク